“そのカラダのお悩み”
実は
果糖のとり過ぎ!?

果糖による体への影響を
詳しく解説します
ダイエット中に気になる「糖」。糖の種類の中でも、果糖はとくに油断のならない存在です。
「頑張っているのになかなか痩せない」と悩むなら、まずは果糖について知ることから始めましょう。甘い物を禁止するのではなく、果糖の適切な摂取量や使われている食品を把握して、美味しく賢い食生活を。
果糖ってどんな糖?
What is Fructose?
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果糖(フルクトース)とは、糖類の最小単位である単糖の1つで、果物やハチミツに含まれています。天然の糖の中では最も甘く、とくに冷やすと甘みを感じやすくなるのが特徴。ブドウやリンゴ、ナシといった果物を冷やして食べると美味しく感じるのは、果糖がとくに多く含まれているためと言われています。
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よく聞くブドウ糖も単糖の仲間
糖類の1つとしてよく知られているブドウ糖(グルコース)も、果糖と同じ単糖の1つです。主にご飯やパンなどの穀類や、芋類に含まれています。また果糖と同様、果物にも多く含まれます。果糖よりも甘みはやや控えめです。

砂糖の主成分「ショ糖」は
果糖とブドウ糖でできている
果糖1分子とブドウ糖1分子が結合すると、二糖類のショ糖(スクロース)になります。皆さんがよくご存じの砂糖は、このショ糖が主成分です。つまり、砂糖を摂取するとき、人はブドウ糖と果糖を体内に入れることになります。
果糖の主な特徴
Features
この記事で特に注目したい果糖は、他の糖と比べてどんな特徴があるのでしょうか。ここからは、果糖の甘味度やカロリー、そして実際に果糖が体内に入ることでどのように吸収され、どんな影響を及ぼすのかを解説します。
甘味度とカロリー


果糖の甘味度は、ショ糖の1.73倍1)ほどとかなり甘めですが、カロリーは砂糖やブドウ糖と同様、1gあたり4kcalほどです。
「甘めなのにカロリーが同じなら、同じ量であれば砂糖やブドウ糖よりも果糖を摂った方が、甘味をしっかり感じられるのでは?」と考えた方もいるかもしれません。確かにその通りです。しかし、果糖の吸収方法を理解すれば、いかに果糖が油断ならない存在かが分かるでしょう。
消化と吸収
果糖はそれ以上分解できない単糖類です。消化酵素によって分解する必要はなく、そのまま速やかに吸収されます。砂糖は糖質を分解する消化酵素によって果糖とブドウ糖に分解され、吸収されていきます。
吸収された栄養素を、体に必要な成分へ変換することを「代謝」といいます。ブドウ糖は、脳や筋肉、肝臓、脂肪組織など全身で代謝されます。しかし、果糖はほとんどが肝臓で代謝を受けます。果糖に注意すべき最大の理由が、ここにあります。


体脂肪への影響
果糖は肝臓でブドウ糖に変換されます。このように、肝臓がブドウ糖を生成する働きを「糖新生」といい、空腹時など糖が必要になったときに、果糖だけではなくアミノ酸や脂肪酸など様々な物質から糖が作り出されます。ブドウ糖は、体のエネルギー源として利用されます。
一方で、過剰な果糖は肝臓で脂肪に変換されます。つまり果糖を摂りすぎると、内臓脂肪の蓄積につながるということです。内臓脂肪が蓄積すると、肥満をきたすおそれがあり、皆さんご存じの「メタボ体型」になってしまう可能性が高まります。

血糖値への影響
血糖値は血液中のブドウ糖の濃度です。果糖が直接的に血糖値を上げることはないですが、このことが果糖の過剰摂取につながる恐れがあります。
血糖値が上がると、満腹中枢から体に満腹感が知らされます。しかし、果糖を摂取しても血糖値が上がりにくいため、満腹感を得られにくく、食べ過ぎにつながりやすいのです。
また、果糖は先ほど解説した「糖新生」によってブドウ糖に変換されます。よって、血糖値に間接的に関わることがあるといえます。

果糖はどんな食品に
入っている?
What foods?

果糖は様々な食品の原材料として含まれています。食品のパッケージ裏などに記載されている原材料表示を確認してみましょう。「果糖ぶどう糖液糖」「ぶどう糖果糖液糖」といった原材料が見つかったら、果糖が含まれている印です。
「果糖ぶどう糖液糖」や「ぶどう糖果糖液糖」は、果糖とブドウ糖が混合されている液状の糖です。「ぶどう糖果糖液糖」よりも、「果糖ぶどう糖液糖」のほうが、果糖の含有率が高いと言われています。
これらの液状糖を「異性化糖」といい、清涼飲料水やアイスクリーム、ゼリー、菓子パンなど菓子類のほか、ドレッシングやみりん、ポン酢などの調味料といったさまざまな食品に使われています。
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果糖は体に悪い?
どれくらいの摂取量なら
大丈夫?
How much is safe?
果糖そのものは、体に悪いとはいえません。しかし過剰に摂取すると脂肪を蓄えてしまう危険性があるため、適切な摂取量を知ることが大事です。
とはいえ、果糖のみの摂取量を把握するのは簡単ではありません。ここでは、2015年に世界保健機構(WHO)が出したガイドライン2)をもとに、果糖を含めた「遊離糖類」の最適な摂取量に注目して解説します。
遊離糖類とは、食品や飲料の加工調理で加えられる果糖やブドウ糖などの単糖類と、ショ糖などの二糖類、またハチミツやシロップ、果汁などに自然に存在する糖類のことです。生鮮果実や野菜は対象外となります。
ざっくり「お菓子やジュース類に含まれる、果糖をはじめとした糖類のこと」と捉えてよいでしょう。
1日分の適切な摂取量の目安


WHOのガイドラインによると、お菓子やジュース類に含まれる、果糖をはじめとした糖類は、総エネルギー摂取量の10%未満に減らすことが推奨されています。成人であれば、約50gです。
テーブルスプーン(料理を取り分ける用の大きなスプーン)1杯ぶんのケチャップには、4gの遊離糖類が含まれています。また、炭酸飲料1缶では、40gにもなります。気をつけないと、あっという間に1日50gのライン2)を超えてしまいそうですね。
食品の栄養成分表示にある「炭水化物」の欄を見れば、お菓子やジュースに含まれる糖類の量がだいたいわかります。
炭水化物は食品内の糖質と食物繊維を合わせた総称ですが、ジュースやお菓子に含まれる炭水化物は、ほとんどが砂糖などの糖類と考えられます。つまり、ジュースやお菓子の糖類の量は、パッケージに書かれた栄養成分表示の「炭水化物」の量とだいたい同じです。ぜひおうちにある食品のパッケージを確認してみてください。
なお、表示が100gあたりの量であれば、食品そのものの重量を掛け合わせて総量を計算してみましょう。
果糖を摂りすぎるとどうなる?



果糖が多く含まれる食品をたくさん摂ってしまった場合、エネルギーとして使われなかった果糖が肝臓で中性脂肪に変換され、肥満を引き起こしいわゆる「メタボ体型」になる恐れがあります。また、内臓脂肪の蓄積は脂質異常症、高血圧症など生活習慣病のリスクを高めます。
他にも虫歯の進行が懸念されるほか、最近では「糖化」が進みやすいことも指摘されています。糖化とは、体内のタンパク質と単糖が結合する反応のことで、糖化が進行すると生成される「AGEs」が生成され、細胞に炎症を引き起こして老化の原因になることが研究されています。糖の種類で糖化反応に違いがあり、果糖はブドウ糖よりも体内で糖化が進みやすいのです。
清涼飲料水、
アイスクリームは要注意!
果物の食べ過ぎも心配

果物は食物繊維が豊富に含まれており、食物繊維は果糖の吸収を穏やかにする効果があるため、果物摂取による影響は比較的低いと言われてはいます。が、生活習慣や体調により、糖の摂取量が気になる方は、意識して量を減らしましょう。健康状態にもよりますが、果物であればバランスガイドの目安の半量ほどである100g程度に抑えてはいかがでしょうか。バナナは1本、リンゴやナシなら半分、ブドウは半房です。4)
糖を全く摂らない食生活は不可能ですし、体作りに不可欠な糖質を適度に摂取しなければ、体調を崩してしまいます。穀類などを過度に制限する糖質制限食は、エネルギー不足や脂質過剰、内臓脂肪の増加を呼び込むことがあります。
なお、糖尿病などの疾患がある方は、糖質の摂り方について自己判断せず、必ずかかりつけ医の指示に従ってください。